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付加価値 液晶事業が厳しい理由

昨日、シャープの中期計画の発表があった。
1年足らずで、社長も交代するらしい。
それにしても、5000億円を超える赤字は巨額だ。
先日、パナソニックも2年連続7000億円の赤字を発表したばかりだし、ソニーも7年か8年連続でエレクトロニクス事業部(テレビ事業を含んでいるだろう部門)が赤字を出し続けていると耳にした。
なぜ、一時期もてはやされた液晶事業の建て直しが難しいのだろう。
難しい技術的な話をするつもりはない。
答えは、液晶に求められる機能とそれが生み出す付加価値にある。
本来、液晶とは画面(映像を映し出す道具である)でしかない。
それまでのブラウン管に比べ、薄く場所をとらない、というメリットのある道具だ。
ただし、それがないと困る、というものでもない。
ブラウン管に比べ画像が綺麗は、絶対必要な機能ではないはずだ。
3D、4K、スマートテレビと、次々と、次期機能が発表されるが、本来、消費者が求めているものなのか、はなはだ疑問である。
もちろん、iPhone、iPadのように、生活様式を変化させるほどの商品なら、爆発的にうれることも考えられるが、それは余程のことがない限り難しいことだ。
それは、技術と言うハードだけでは、さらに難しい。
もう一度、Appleの躍進につながったiPodを振り返ってみると、それがよく解る。
iPodが出る前は、ウォークマンという商品が世界中で売れていた。
ただ、音楽を聴けるという機器だけなら、iPodがこれほどまでに売れるはずがない。
そこには、音楽配信という新しいソフトが付随していたからだ。
CD、MDを持ち歩かなくても良い。
CD、MDの何百枚、何千枚分が、iPodに収録できる。
なおかつ、小さい。
アルバムのように、好みでない楽曲を購入する必要もない。
だから、ウォークマンを凌駕して、世界中でiPodが売れたと理解している。
これから売れる商品とは、これが絶対に必要な条件という付加価値なのだろう。
現代人は、この付加価値に対して対価を払っているといっても過言ではない。
ハードだけなら、安いものを求めるのが普通なのだ。
例えば、音楽に詳しい(音色にうるさい)人なら、音がきれいに出る音響機器に金を出すだろうが、それほどでもない一般の消費者が同じ金額を出してまで買うことはないはずだ。
今の日本の液晶事業の不振には、そういった視点が欠けているように思える。
まだまだ、業績の回復には、時間がかかるだろう。

 

 
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